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臨済宗妙心寺派 見性寺

人々の救いの場として 開かれたお堂をめざす

人々の救いの場として 開かれたお堂をめざす

ご住職 中野 道隆 様

<臨済宗妙心寺派> 雲祥山 見性寺 本堂新築工事
熊本県熊本市 平成二四年竣工
正面6.5間・側面5.5間
木造寄棟造 瓦葺屋根 流れ向拝付

 雲祥山見性寺は、正保二年(一六四五年 )、細川藩の次席家老、米田監物によって創建されました。江戸後期幕末の時代には修行僧が六十名ほど在籍し、坐禅道場として栄えた歴史をもちます。
 明治十年に起こった西南の役により本堂が焼け落ちて以来、仮本堂を建て凌いでおりましたが、私が晋山したときにはすでに雨漏りや床がぬけている有様。少しずつ修復を重ね大切に使用しておりましたが、檀家の皆様が集まった際に手狭になったことをきっかけに、本堂を新築する計画に至りました。
 「新たにお堂を建てるのなら、出来るだけ現代の生活に合せた、人々が集まりやすいお堂にしたい」という思いはあったものの、予算の都合上、本堂が公民館のような建物になっても仕方がないと、半ばあきらめておりました。

 しかし、そんな状況の中、飛鳥社寺とのご縁をいただいたことで、すべてが一変しました。飛鳥社寺に提案いただいた設計は、多くの機能を携えながら上品な佇まいを感じさせ、本堂として後世に残せる内容であったので、建設委員会において満場一致で工事をお願いすることになりました。それからというもの、私たち施主の細かな要望を聞いていただきながら、こちらの思う本堂となるように、設計をまとめていただきました。
 設計を進めていく上で、社寺建築に精通した技術者と密に意見を交わせたことも、よかったことの一つです。何か質問をすれば、納得できるまで丁寧に説明をしていただけましたし、ときにはこちらの過分な要望に対して「お寺の姿としてこの一線は越えてはいけま せん」と言ってしっかり受け止めてくださる。信用に足る担当者であったことが、とても有難かったです。
 いざ工事が始まってからは、伝統的な宮大工の技術にただただ感心するばかりで、朝早くから響く大工仕事の音が今となっては懐かしく思います。
 この本堂は、坐禅会や法要に使い勝手のよい空間でありながら、茶会や演奏会など、多目的な用途で利用できる準備を整えたことで、地域に開かれた場所となりました。建築の世界に明るい人からは「この仕事は飛鳥社寺にしかできなかった」と、嬉しいお言葉もいただいております。今では何かあるとすぐに「見性寺でやりましょう」と言われるほど、利用する皆様に愛着をもっていただける本堂となり、飛鳥社寺に工事を頼んでよかったと、檀家の皆様と話す日々です。
 今後、拙寺では坐禅を広く知っていただけるよう努めて参ります。「人々の苦しみを救いたい」というお釈迦様の教えを根本に置き、幾久しく人々の救いの場でありたいと願っています。